沖縄の機能性スパイス:ヒハツモドキ(ピパーツ)の栽培記録

血圧・ガン・血糖値に対する効果が注目される島胡椒

 沖縄でシパーチ、ヒハチなどで呼ばれているヒハツモドキという島胡椒があります。ピパーツという名称で粉末になっています。独特の香りがあり、肉料理や沖縄そばに使われる香辛料です。

 血圧上昇抑制、抗がん、血糖値を下げる効果などが研究されています。自分で育てて収穫したいと思い、昨年から栽培をスタートしました。

ヒハツモドキ:果穂(かすい)は胡椒として利用される

耕うん機を購入

 50坪の畑を借りて土を耕しました。最初は鍬とスコップだけを使って人力でやっていましたが、土が硬すぎて鍬が入らないので、ヤンマーの耕うん機を購入しました。ミニサイズですが、硬い土も簡単に砕いて高性能で助かっています!

ヤンマーミニ耕うん機(YK300QT)

土壌診断とクエン酸

 土のpHを分析したところ、なんと7.8というアルカリ性の土壌であることが分かりました。以前の畑の使用者が石灰を入れすぎたのが原因なのか、かなりアルカリ化しています。アルカリが強いと鉄分などのミネラル吸収が阻害されることが心配ですので、土壌を弱酸性にしてやる必要があります。

 そこで登場したのがクエン酸です。クエン酸0.02%の水溶液は弱酸性(pH5くらい)を示しますが、この水を土に灌注しました。アルカリ化した土壌を弱酸性に近づける効果があります。

 その他、土壌中の水溶性ミネラルの指標であるEC値を分析した結果、0.37mS.cmであり、少しイオンが不足していたため、完熟堆肥を混ぜ込んでEC値を若干増加させました。0.4~1.0mS/cmが適正と言われています。

 以上から、ようやくヒハツモドキの苗を植え付ける土壌の準備ができました。

防草シートと支柱の設置

 植え付け予定の場所に畝を掘り、防草シートを貼って、ヒハツモドキが上に這い上がっていけるように支柱を設置しました。日照時間が長いので防草シートを貼らないとあっという間に雑草が生い茂ってしまいます。除草剤は使いたくないので、全て手で草取りをします。

防草シートと支柱を設置

ヒハツモドキ苗の植え付け

 先ずは14株の苗を植えました。支柱を設置しましたが、誤って防腐剤の塗られた支柱を使ってしまいました。写真の左列の支柱は防腐剤なし、右列の支柱は防腐剤ありです。防腐剤なしではヒハツモドキの付着根が発達して支柱に貼りついてきましたが、防腐剤の塗られた支柱では全く付着せず、ヒハツモドキは支柱を避けているようでした。ヒハツモドキは防腐剤のような化学薬品を嫌うようです。

 その後、右列の支柱は防腐剤なしの支柱に全て立て直しました。最初から分かっていれば失敗しなかったので残念です。

左列の支柱は防腐剤なし、

右列の支柱は防腐剤あり

ヒハツモドキが元気に生長する条件

 結局、防腐剤なしの支柱を設置すること、クエン酸水溶液で土壌を弱酸性にすることでヒハツモドキは付着根を貼り付けて上に伸びてきました。また、当然と言われそうですが、支柱と苗の距離も重要です。離れすぎていると付着根が支柱に到達できず、苗が不安定な状態になります。

 ワイヤーで茎を支柱に結わえてみましたが、全く付着しませんでした。無理に付着させようとしてもダメで、支柱や土壌の条件だけを整えた方がうまくいくようです。

付着根を貼り付けて生長するヒハツモドキ

 新鮮なヒハツモドキを完熟ではなく、未熟(緑色)の時に収穫すると独特の香りが楽しめます。緑色のヒハツモドキを乾燥したピパーツのパウダーは、沖縄そばにとっても良く合います。振りかけた瞬間、フレッシュな青切(あおきり)の香りが立って、なんとも言えない高貴な気持ちになれます。生の実(果穂)をすりおろして、ワサビ代わりに使うのも美味しいです。

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