葉のパウダーは食後血糖値を下げる
花や葉にワサビに似た香気があるところから、ワサビノキと名付けられました。一般にはモリンガ(Moringa oleifera)という呼び名で知られています。インド、アフリカ、メキシコなどの熱帯・亜熱帯地方を中心に分布しています。
モリンガの栄養価
モリンガの葉には、ニンジンよりもビタミンAが多く、ミルクよりもカルシウムが多く、ほうれん草よりも鉄が多く、オレンジよりもビタミンCが多く、バナナよりもカリウムが多いと言われています。モリンガに含まれるタンパク質の栄養価はミルクや卵のタンパク質に匹敵するようです(1)。
お茶やパウダーの利用
モリンガは「奇跡の木」と言われるほど、たくさんの効能が分かっています。抗腫瘍、血圧低下、解毒、免疫力向上、抗アレルギーなど多岐に渡ります。中でも糖尿病に対する薬効はヒトの臨床試験を通じて研究されています。モリンガの葉を乾燥したパウダーの血糖値抑制効果が証明されています。
インドの研究者Kumari(2010)は、2型糖尿病患者に対し、1日あたり8gのモリンガ葉パウダーを錠剤の形で40日間摂取させた結果、空腹時血糖および食後血糖が、それぞれ28%および26%低い数値に改善しました。
更に血中の総コレステロールおよびトリグリセリドは、対照群と比較して14%低い結果となりました。つまり、モリンガ葉のパウダー8gを摂取すると糖尿病やコレステロールが改善することが示されました(2)。
モリンガ葉のパウダー8gとはどれくらいの量でしょうか?
一般に販売されているお茶として飲用するモリンガ葉のパウダーは1杯あたり約2gなので、1日4杯のパウダーをお茶として飲めば良いことになります。
1杯のお茶として飲用するモリンガ葉のパウダーは約2g
ちょっと多いなと思いますが、食後血糖値や血中コレステロール値が改善されるのであれば、試してみたくなりました。
モリンガは挿し木で増やせるという話であるので、今後は自分で栽培してみる予定です。
(1) Fuglie LJ (1999) The Miracle Tree: Moringa oleifera: Natural Nutrition for the Tropics. Church World Service, Dakar. 68 pp.
(2) Kumari DJ. 2010. Hypoglycemic effect of Moringa oleifera and Azadirachta indica in type-2 diabetes. Bioscan 5: 211–214.