機能成分「ピペリン」を効率よく摂取できる方法
寒い季節には欠かせないヒハツモドキ(ピパーツ)
ピパーツ粉末に含まれるピペリンには血流をアップする効果が知られています。ヒハツモドキの仲間であるヒハツから抽出したピペリン(120μg)を含む錠剤を摂取すると、手の表面温度低下を抑制して、冷えによる血流低下を改善する効果がヒトで確認されています(1)。
ヒハツモドキ1gにはピペリンが約2%含まれるので、計算すると20000μgのピペリンが含有します。冷え性を改善する有効量(120μg)のピペリンをピパーツ粉末で摂取しようとすると、たったの6mgなのです! 6mgのピパーツは写真で説明すると、沖縄そばにトッピングする際の一振りに相当します。チャーハン、うな丼、うどん等に一振りするだけで冷え性が改善するなんて、とっても優れた調味料だと思いませんか?
冷え性の改善が期待できる120μgのピペリンを含有するピパーツ粉末は一振りで十分
完熟タイプよりも未熟果のヒハツモドキ果穂により多くのピペリンが含まれる
琉球大学の先生がとても興味深い研究をされていて、ヒハツモドキの果穂(かすい)は完熟タイプよりも未熟の実にピペリンがたくさん含まれることを発見しました(2)。青い実の方に機能成分ピペリンが多いというのは面白いですね。
冷え性の改善を期待するのであれば、青い未熟のピパーツを活用した方が健康上のメリットが大きいということになります。
実際に、未熟果のヒハツモドキと完熟のヒハツモドキをそれぞれ乾燥・粉末化して比較すると、外観の色や風味が違います。自分は冷え性の改善や血圧対策のためにピパーツを毎日使っています。フレッシュな香りと一緒に機能成分(ピペリン)をトッピングすると毎日の食生活が豊かになります。
ヒハツモドキの挿し木増殖
ヒハツモドキの苗を買うと1株400円~700円するので、出来れば自分で増やしたいものです。果穂(かすい)が付いていない枝を切って、土にさしておくと根が出るようですが、今まで100本以上試しても成功率は低いです。
たまに上手く行くことがあり、写真のように切った枝を培養土に植えておくと2ヵ月程度で発根しました。これを大事に育てるとたくさんの実をつけるヒハツモドキに生長します。
ヒハツモドキはとっても有用で価値のある島胡椒なので、これからも栽培と加工の研究を続けていきたいと思います。
(1)Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療)2018;46:219-25
(2)J Food Sci Technol (April 2018) 55(4):1295–1305