食物繊維が多く便秘に効いて、大腸がんを予防する可能性
四角豆(シカクマメ、学名:Psophocarpus tetragonolobus)とは、沖縄では「うりずん豆」、「シカクマーミ」と呼ばれるマメ科シカクマメ属の多年草です。
英語では、Winged bean(翼を広げた豆)という名称で、四角豆のさやは独特の形をしています。
若干の苦味はありますが、軽くボイルして、塩を振って食べると歯ごたえが楽しめます。
四角豆の若いさや
茹でたり揚げ物等にして食べる
栄養価
日本食品標準成分表2020年度版(八訂)によると、マメ科の野菜の中で四角豆はβカロテン,ビタミンE、鉄、カリウム、亜鉛など多種のビタミン・ミネラル成分を含有していることが分かります。
特に多いのがカルシウムで、マメ科の野菜の中ではトップクラスです。
出典:日本食品標準成分表2020年度版(八訂)、若ざや(生) or 未熟豆(生)のデータを掲載
また、四角豆には食物繊維が豊富に含まれることも注目に値します。
100kcalあたりの食物繊維(水溶性+不溶性の合計)を計算してみると、マメ科の野菜の中ではかなり多く、16.8gも含有します。
出典:日本食品標準成分表2020年度版(八訂)、若ざや(生) or 未熟豆(生)のデータを掲載
四角豆の販売においては、カルシウムと食物繊維が豊富であるという強調表示が可能なレベルです。
四角豆の栄養価は、見過ごされており、琉球の健康野菜としてもっと利用されるべきだと思います。
便秘に効きました
2日ほど便秘が続いていたので、食物繊維が豊富な四角豆のさやを2皿(12本)茹でて、石垣の塩を振って食べました。少しだけ苦味を感じましたが、シャキシャキした歯ごたえが良く、美味しく食べました。
翌日、お通じが良く便秘が解消しました。たくさんの食物繊維を美味しく摂れる四角豆は優れた琉球野菜です。
四角豆を茹でてから塩を振って2皿(12本)を食べたら、翌日のお通じが良くなった。
機能性研究
抗酸化作用、抗炎症作用などが幾つか研究されていますが、特筆すべきは、ヒトの大腸がん細胞を用いた実験において、四角豆の抽出物が大腸がん細胞の増殖を強く抑制したという報告があります※
食物繊維が多く便秘に効いて、大腸がんを予防する可能性があるとすれば、腸の健康維持には欠かせない野菜であると期待されます。
※Manosroi et al.: In vitro anti-proliferative activity on colon cancer cell line (HT-29) of Thai medicinal plants selected from Thai/Lanna medicinal plant recipe database “MANOSROI III
Journal of Ethnopharmacology Volume 161, 2015, Pages 11-17
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