未熟果の青切りに疲労回復効果、集中力UP機能がある
沖縄県で年間3000トン以上生産されるシークワーサー。最近改めて、健康機能で注目されています。関係企業などでつくる沖縄県シークヮーサー消費推進協議会は9月22日を「シークヮーサーの日」に定めています。
他の柑橘と同様に樹上では青い実を付けますが、11月中旬頃から黄色く熟してきます。12月には黄金色になるので、黄金(くがに)という方言で呼ばれています。未熟果を青切り(あおきり)、完熟を黄金(くがに)と呼んで、別の果実として区別しています。
青切りでは酸味が強く、搾った果汁を炭酸水に混ぜたり、刺身やサラダにかけて食べると爽やかな風味になります。対して黄金は酸味が弱くなり、甘味(糖度)が高くなるのでジュースとして飲めるようになります。同じ果実なのに、収穫時期によって使い分けできるというのは面白いですね。
長寿の里「大宜味村」の特産品シークワーサー
シークワーサーの生産量で大宜味村は県内60%以上を誇り、沖縄一のシークワーサー産地として知られています。
大宜味村は「長寿日本一」を宣言した村であり、90歳以上の割合が他の地域と比べて、4.2%と群を抜いて多いです。約3000名の人口のうち、90歳以上が130人もいる長寿の村と言えます。
また、活動的で元気なお年寄りが多いことも特徴です。この大宜味村の特産品であるシークワーサーに、「元気の秘密」があるのではないでしょうか。特に未熟果の青切りに健康成分が豊富に含まれることが様々な研究成果から明らかになっています。
青切りシークワーサーに豊富な疲労回復成分と集中力向上成分
青切りシークワーサーの100%果汁には、疲労回復成分であるクエン酸が豊富に含まれています。レモンジュースや梅干しよりも多いのは驚異です。
クエン酸は1日当たり1000mgを摂取すると疲労感を回復することがヒトの臨床試験で明らかになっています(1)。クエン酸1000mgをシークワーサージュースで摂取するには、青切り果汁として30ccで良いことが分かっています。30ccであれば、炭酸水に入れて飲んだり、サラダにかけてドレッシングに使うには無理のない量です。
1日当たり30ccの大宜味村産青切りシークワーサージュースを飲用することにより、疲労回復成分クエン酸1000mgを摂取できる機能性表示食品(F305)が市販されており、運動や仕事の後にお勧めです。
疲労回復成分クエン酸1000mgが30ccの果汁で摂取できる、大宜味村産青切りシークワーサージュース(機能性表示食品)
黄金(くがに)よりも青切りシークワーサー果汁に多いリモネン
更に、シークワーサーの香りの特徴的な成分であるリモネンは、α波を出すといったリラックス成分として知られています。リモネンは、完熟タイプの黄金よりも青切りシークワーサーに多く含まれています。
文献によると、リモネンを30秒間被験者に嗅いでもらうと、集中力に作用し、情報処理能力を一時的に向上することが確認されています(2)。
青切りシークワーサージュースには、α波を出すリラックス成分リモネンが多い
青切りシークワーサージュースを摂取することにより、疲労回復と共に集中力が向上することが期待されます。α波を出して心もリラックスしながら疲労回復できるジュースは他にはないと思います。長寿の里「大宜味村」にあやかって、身体と心の健康維持にいかがでしょうか。
※クエン酸については、痛風予防の可能性も!
シークワーサージュース(クエン酸)で、- 痛風- を改善できるか?
(1) Jpn Pharmacol Ther(薬理と治療)vol. 45 no. 3 2017
(2) 北海道心理学研究 40, p.23, 2018